亡き父との約束。

市谷龍太郎さん

 

山梨学院大学 1年 陸上競技部 

 

 

今日、偶然見ていた、

 

朝のTV番組「スッキリ」で、

 

この青年が紹介されていました。


 

市谷龍太郎さんは、

 

1500gの未熟児で生まれ

 

生後すぐ、網膜剥離の為、

 

左目の視力を失ってしまいます。

 


彼は子供の頃、サッカーをしたくて、

 

父親に相談したところ、

 

「片目では、ボールの距離感が掴めないので、

 

球技は絶対に無理だ。」と言われ、

 

父の助言によって、陸上を始めますが、

 

当時は、女子よりも走るのが遅かったそうです。

 

 

そんな彼に、父は

 

「人と同じ努力では、絶対に強くなれない。」と言われ、

 

父の厳しいルールの下で、

 

人の何倍も練習したそうです。

 

 

彼は片目の為、遠近感がつかめなく、

 

集団でレースを走る際に、

 

人とぶつかって転倒する恐れがあり、

 

どうしても人の少ない外側を走らざるを得ず、

 

他の人よりも長い距離を走り、

 

体力が消耗してしいやすいのです。

 

 

ですが彼は、ハンディキャップを乗り越え、

 

厳しい練習に耐え、それを克服し、

 

中学3年の時に、ジュニアオリンピック3位に入り、

 

箱根駅伝の常連校「山梨学院大学」の上田監督から

 

付属高校へのスカウトを得るまでに成長したのです。

 

 

石川県津幡町に住む彼は進路に悩みました。

 

学費のことなど、近くの高校を進めれれたが、

 

父、保さんに、

 

「学費は一切心配するな、俺が何とかする。」と言われ

 

進学を決意したそうです。

 


彼の父は、2位や3位では、

 

喜んではくれなかったそうです。

 

「1番になった。」と報告すると、

 

とても嬉しそうに喜んでくれたそうです。

 

彼は、そのお父さんの顔が見たくて、

 

お父さんを喜ばせる一心で、

 

常に1位目指すようになったのです。


 

そんな彼が、高校1年の冬に、

 

父、保さんが胆管がんと診断されました。

 

さらに、高校2年の夏には、

 

保さんの病状が悪化し、車椅子を余儀なくされたのです。

 

それでも保さんは、病を押して、

 

息子の走る姿が、一瞬しか見れなくれも、

 

わざわざ、石川から山梨へ応援に駆けつけ、


寒い中、彼の出番の何時間も前から、

 

毛布にくるまりながら応援していたそうです。


 

その中で彼は、

 

「僕に出来るの事は、

 

1番をとってお父さんを喜ばすことだ。」と言って、

 

その大会で、区間新記録をとりました。

 

 

1年半後の去年3月、

 

父、保さんは逝去

 

その3ヶ月前に、彼はお父さんに、

 

「箱根駅伝に絶対出る」という約束を交わしたそうです。

 

保さんは、最後の言葉として、亡くなる直前に、

 

「1番になれ」と彼に残されていったそうです。

 

 

彼は、天国の父の為に、必死に練習し、

 

3年の時の全国高校駅伝で

 

自己ベストの記録を出し、初優勝し、

 

帰省後、真っ先に父の遺影に手を合わせ、

 

亡き父に金メダルを捧げました。

 

 

その後、山梨学院大学に進学し、

 

父、保さんとの約束を守るため、

 

1年生ながらも、3年生のエースである

 

オムワンバ選手に練習で必死で食らいつきながら、

 

自分を鍛え上げていったそうです。

 

だがしかし、秋の箱根駅伝予選会では、

 

長い距離を走るスタミナが足りず

 

メンバーに入ることは出来なかったのです。

 


そこで、諦めずに、

 

さらなるトレーニングを重ね、

 

自己ベストを更新し、1年生で数少ない、

 

箱根駅伝の16人のエントリーメンバーに選ばれ、

 

亡き父、保さんとの約束を果たすために、

 

来る、2015年1月2日、3日に開催される、

 

箱根駅伝のメンバーで走ることが許される、

 

10人の中に入れるよう目指しています。

 

 

彼は、

 

「片目が見えないことは、ハンディキャップとは

 

思っていません。」と語る姿は、

 

とても力強く感じられました。

 

さらに、


「チームに貢献して区間賞をとって、

 

お父さんの墓に行って、やってきたぞと報告したい」

 

と、熱い意気込みで決意を述べられています。

 

 

どんな逆境にも負けず、亡き父との約束のために

 

どこまでもまっすぐな、彼の生き方に心を打たれ感動しました。

 

 

「1番になれ。」という父と、

 

「父親の喜ぶ顔が見たくて1番を目指す。」という

 

彼との親子関係に、とても深くて強い絆と愛を感じ、


とても「生きるチカラ」を頂けました。

 

 

努力することが、

 

こんなにも美しく素晴らしい事なんだと、

 

彼は、忘れかけていた何かを

 

思い出させてくれました。


 

箱根駅伝のメンバーとなって、

 

お父さんとの約束を果せる日が来ることを、

 

心から願っております。

 

 

選手名鑑 市谷龍太郎

 

 

お読みいただき、どうもありがとうございました。

 

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